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映像制作マガジン

KIZUNA JAPANスタッフによる映像制作マガジン

2021年9月13日

映像制作会社はレッド・オーシャン

映像制作会社のレッドオーシャン化

ここ数年、スタートアップの映像制作会社は増え、
業界は非常にレッドオーシャン化しつつある。
YouTube等に代表される動画広告の成長性、5Gによるインフラ加速。
コロナの時代におけるデジタルコミュニケーションブーム。
映像、非常に流行ってます。但し、儲かるかは別です…。

映像制作会社は爆成長しているか?

個人の実感値として、NOです。
周囲を見ていても、「映像制作会社」で強烈な成長カーブを描いている会社は少ないと思う。
売上が昨年対比5倍みたいな制作会社は少なくとも聞いたことがない。
スタートアップ数年で上場みたいな制作会社もいないのではないかと思う。

映像制作会社は全体的に広告代理店化の傾向にあり、
制作そのもので、マネタイズが厳しくなってきているのが現状
ではないだろうか。

動画広告の運用やWEB等のクロス提案まで行う総合クリエイティブが求められており、
そもそも屋台骨の「制作」が非常に厳しくなってきている。
そもそも、制作は長時間労働に支えられたマンパワーそのものであった。
この時代に根性論は通用しない。

映像制作の価格競争

SEO(検索エンジン最適化・・・つまりWEB検索での上位表示)や広告合戦は激化している。
Googleの検索広告で「映像制作会社」は1クリック30円みたいな時代もあった。
今は1クリックで500円~1000円かかる。
つまり、それだけコンペティターが多く、広告合戦になっている。
営業マンの採用や顧客管理システムの導入。
制作機材のコストは圧倒的に落ちたが、制作以外のコストは上昇している。

コンペティションは激化傾向である。
見積を複数社に出したとして、異常な価格差がでる。
勿論、クライアントの多くが、何が違うか判断できないし、
私たちでも判断に困ることもある。
そして、値段が高いから良いとか、安いから悪いといったわけでもない。
結局、作る人のレベルや全体の規模感に依存する。
但し、レベルの高いクリエイター・企業は人気なので、無茶な値段で受けるほど暇ではない。
ざっくりとした同じクライアントからのオファー内容に対して…

A社:30万円、B社:100万円、C社:500万円

このくらい強烈な価格差がコンペティションシーンでは起きている。

クラウドワークスも、1週間はかかりそうなものが、
数千円みたいな異常な低価格で出ているものをたくさん見る。
これでは、アルバイトの半分も稼げないよという仕事も大量にWEB上には転がり、
かなり異常なマーケットが形成されている。
10円の美味しいコーラを作ってくださいレベルもある…。
クライアントもよく分からないから仕方ないことではある。

基本、映像制作は人件費で決まる。

当たり前だが、どのレベルの人を、どの位の期間、そのプロジェクトにさくか。
でほぼ決まる。
勿論、機材等のレベルにもよるが、それはクライアントには分からない領域。
非常に見積が曖昧で難しいのである。

そもそも、クライアントは完成した作品に対して
お金を支払うわけではなく、予測作品に対してお金を払う。

なぜ、これだけの価格差が生まれるのか分からないのは当然である。
そして、映像実績を見たところで、同じものを作るわけではないので、
参考レベルにしないとイメージギャップにも繋がる。

機械が作業をしていない以上、「ハイクオリティ、大量制作、超激安」では、
利益が出ない構造になるため、生き残れない。

映像制作における「曖昧」を消したい。

なぜ、その価格になるのかの明確化。
今、私たちはここに挑戦したいと思っています。

なぜならば、きちんと整合性の高い見積・提案によって、
きちんと正確にマネタイズできれば、企業成長に繋がる
と思っているわけです。

クリエイティブをやってみたいと思っている人が、
きちんと評価され、収入を得られ、生活も豊かになるよう、
舵をきらないと、この仕事に憧れを抱く人がいなくなっちゃうと思う。

「好きだけじゃダメだ」じゃなくて、「好きで良かった」。

こんな感覚になる人をたくさん創出できるよう、尽力したいです。

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この記事を書いた人

Keiichi Takase

KIZUNA JAPAN株式会社 代表兼クリエイティブディレクター。 趣味:サーフィン、キャンプ、ゴルフ

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