KIZUNA JAPANで実践している動画編集ワークフロウにおいて、
何よりもラフ編集を大切にしています。
弊社では鬼の鉄則的な最上位のプライオリティです。
編集スピードや正確性に課題を持っているクリエイターや
動画内製化を進めている企業担当者には参考になるかと思います。
編集の力(考えながらやる編集)が大きく試されるYouTube等でのインタビュー編集や
対談などを想定した編集について、ラフ編集の大切な考え方と実践をお伝えします。
編集は大きく分けて2段階。
①ラフ編集
使用する可能性のある映像素材のみにする作業。
②本編集
実際の完成版にもっていく作業。
ラフ編集は何よりも超重要。
まずは、大前提としてラフは本番よりも重要です。
このラフをいかに精度高くできるかで全ては決まります。
料理と同じで、下ごしらえがしっかりできているかで、その後は全て変わってしまう。
逆にラフがしっかりできていれば、様々な応用が本番で可能となります。
動画尺と作業時間の目標を決める。
まずは動画素材の全体尺を掴んでください。
本番の尺に対して、どの位の素材量があるのか計測します。
【例)最終3分の動画/素材は30分ある】
弊社ではラフ編集での目標尺は最終完成版の約3倍に設定しています。
つまり、最終3分の動画であれば、ラフ編集は約10分にするという目標を決めてから編集します。
続いて編集作業時間を決めます。
素材に対して、約3倍の時間を見込みます。
つまり、30分の素材を10分にするのに、作業時間は約90分を見込みます。
どの位、カットして良いかを先に決める。
30分の素材を10分にする場合、頭の中に「大きく1/3にするぞ」と言い聞かせるのです。
これは超重要です。
なんとなく、いるかな…いらないかな…とやっていると、
ただ時間だけが過ぎていき、点での編集になります。
1/3にするということを決めていれば、いるかいらないかのジャッジが明確になるわけです。
これができないと、後で使うかも的な素材が大量に残り、
結局使わないのに、確認だけで時間は数倍になるということです。
そして、悩んでいるうちに判断能力が低下し、本当に必要な素材よりも、
迷ったものを使ってしまったりにも繋がります。
更に、初心者にありがちですが、「あ~」とか「え~」みたいな不要な言葉だけをカットしていると、
ただのジャンプカットのオンパレードになり、動画素材はみじん切り状態。
後で取返しが付かない状態となり、最初から全てやり直しになりますので、
大きくとらえるように意識してください。
「あ~」とか「え~」は最後の本編集で綺麗に調整すればOKです。
ラフ編集においても、明確に目標尺を決めることで、
作業スピードが向上するだけでなく、点での編集から線での編集になります。
是非、目標をしっかり決めたラフ編集を大切にしてもらえればと思います。
これだけで、タイムラインは綺麗に整頓され、本編集時にはシンプルでクリアな状態で
ブラッシュアップしていくことが実現できるはずです。