皆さん動画編集をする際に、いきなり完成形用にカット編集から始めていませんか?
動画編集の中には段階があり、「オフライン編集」と「オンライン編集」があります。
個人用にYouTubeの動画制作などする際には正直自由に行えばいいのですが、
仕事として制作を行う場合は必ずこの段階を踏みましょう。
■オフライン編集
基本的にカット編集になります。
音合わせが必要なものも、この時点で合せます。
やり方は制作会社におって異なる場合もありますが、一般的なものを説明します。
オフライン編集では撮影した素材を全て見て使える部分だけにセグメントしていきます。
動画の内容によってもやり方はことなりますが、
例えばインタビュー編集ですと、話のコンテンツ分けから話のつながりをカットで作っていきます。
テイク1テイク2と同じようなものがあっても、どちらもカットで体裁を整えていきます。
どちらかをバッサリカットする事は、オフラインではしません。
インサート素材においても、全ての素材を使える部分だけにカットして残していきます。
オフラインで完全にカットするのは、絶対使えないなという素材だけです。
オフラインでは「整理整頓」を意識しておこなうとオンライン編集の進み方が劇的に変化します。
ですので、弊社では特にオフライン編集に力を入れています。
■オンライン編集
オンライン編集で完成形に持っていきます。
オフラインのシーケンスとは別のシーケンスで必ず作成しましょう。
まずはオフラインで整えた素材を「コピペ」で貼り付けます。
そして、最終尺を意識して、オフラインでカットしたものを更に整えます。
オフラインで残していた素材もどんどんカットしていきます。
※インサート素材に関してはオフラインカットしたものを全て残しておきましょう。
ある程度オンラインのカットが終わると、テロップやアニメーションや音楽やカラー補正などをしていくと思います。
この際の注意点がいきなり1つ1つのカットにテロップやカラー入れたりなどしないようにしましょう。
点での作業になり、終わりが見えなくなるからです。
最初に行うのが設計です。
最終の尺に対してアニメーション(Ae等で制作)をどこに何秒いれるのか。
オープニングやエンディングを制作するのであれば、何秒入れるのか。
この尺の設計を先に行い最終イメージを作ります。
それが出来たら、段階を踏んでパートごとにまとめて進めていきましょう。
順番としては、
カット→Ae→テロップ→カラー→音※内容によっては先に。
意外とこれらの設計が上手くいかずに時間が掛かってします場合が多いので分けて作るようにしましょう。
使用する編集ソフトで分けるのもアリですね。
Photoshopのパート
AfterEffectsのパート
DaViciのパート
Premiere Proのパート などなど。
■なぜ段階を踏むべきなのか?
根本的になぜ段階を踏んで動画を編集するかというと、修正への対応です。
企業さんなどの動画制作をすると必ずと言ってもいいほど修正があります。
また動画というのは何年も使用して頂ける場合が多いです。
数年経って修正したいということも全然あります。
その様な際にオフライン編集で全ての素材を整えておけば、すぐに対応ができます。
これがオンライン編集だけだと素材がないので、どうにもなりません。
先を見据えて編集していくのがプロの動画クリエイターですね!
意外と知らない方も多いかなと思いましたので、
動画編集初心者の方などは是非このフローで挑戦してみてください。
技術どうこうの前に信頼が生まれるので。
以上、ディレクターの中田でした。