こんにちは。前澤です。
11月5日日曜日にCG WORLD主催のCG勉強会イベント、「CGクリエイティブカンファレンス2017」に参加してきました。
もう三年ほど通っていて毎回楽しみにしていたのですが、今回は所用で夕方以降しか参加できませんでした…残念…
ただ、大変興味深いお話が聞けましたので、今回はそのレポートをしたいと思います。
今回参加させていただいたセッションは、
【CGチェンジャー】近藤直毅氏による「新しいチャンス!~インターネット動画広告におけるCGの可能性~」です。
現在、スマートフォンやモバイルPCの文化が完全に定着し、
データによれば20代のスマホ利用率は98%に届いているようです。
対して、広告の主戦場であったテレビはというと、視聴率がぐんぐん下がってきている状況。
2020年にはインターネット広告費が2200億円に達し、
テレビを越える指標も出ているそうです。
テレビからインターネットに変わることで起きる変革は何か。
まず、テレビにおけるCMとインターネットにおける種々の広告とでは、
費用の考え方が違います。
テレビコマーシャルは、継続して広告を購入しているか否か等
人的交渉による費用決定をしています。
しかし、インターネットは広告が表示されるかどうかは、
ほとんどが媒体ののアルゴリズムに判断されます。
さらに、テレビCMよりもインターネット広告が優先される世の中になることで、
「広告クリエイティブのプロセス・ルールが変わる」と芦田氏は続けます。
テレビが家族等、集団に対して行う広告なのに対して、
スマホは対個人への広告であるため、
広告クリエイティブは、
視聴者皆の心を動かす「TO ALL」の考え方から、
一人の心を強烈に動かす「TO YOU」の考え方にシフトしていくのです。
つまり、今まで以上に、
高クオリティー(質)×本数(量)が重要視されなければいけなくなってきます。
広告のクオリティや視聴者の反応によって、最適化を迫られるインターネット広告の世界では、
ターゲティング、フリークエンシーコントロール、その後のデータ活用を視野に入れた、
あらゆるバリエーションの広告制作が必要です。
それは従来のように、撮影・編集というプロセスを辿っていくと、
どうしても量や種類が限られてしまいます。
そこで、今後活躍が期待されているのが、CGだというわけです。
近年は、現実の物体を3DCGで再現する3Dスキャンの技術や、
その動きをとらえるモーショントラッキングなどの技術が急速に発達しています。
芦田氏は今後、あらゆるものがCG化されていくことで、
再利用可能なキャラクター、今までなかった表現、
ロケーションやシチュエーションが全く異なるバリエーションの広告制作が可能になってくるといいます。
現状、CGは実写撮影よりも高価な映像になりがちですが、
今後はその常識も変わってくるかもしれません。
僕も一人の技術者として、しっかりと目を張っていく必要があるなと改めて感じました。
こんなお話が聞ける「CG WORLDクリエイティブカンファレンス」。
皆さんもぜひ参加してみてくださいね!